
人気企業に多数就職している大学はどこなのか?
週刊ダイヤモンド調べで、企業選定はダイヤモンド社独自調査です。
元記事はこちら:https://diamond.jp/articles/-/231279
ダイヤモンド社の記事は、意図的なのかランキングの考察が大してされていませんでしたので、当サイト独自の考察をしっかり行っていきたます。
就活生からの人気な難関企業はどの大学から採用しているのか。
そのリアルな実態を11業種から41の人気企業を選定し採用大学ランキングを作成した
就職最人気総合商社TOP4の採用人数トップは?
就職人気が最も高い総合商社では、大手4社全てで私学の雄・慶應義塾大学が採用数トップとなった。商社の2位と3位は早稲田大学と東京大学が分け合っており、人気企業に有名大学の学生が集中していることが分かる。
その他、一橋大学や京都大学、上智大学、などが強い。また、関西系の伊藤忠や住友商事は伝統的に地場の大阪大学や神戸大学が強いです。
はっきり言って、これらトップ商社は日系企業では年収トップクラスで、総合職の採用難易度はかなり高く、体力も知力もないような並の凡人クラスの高学歴生では、まず入社出来ません。
その総合商社においては早慶や東大、京大、一橋がほぼトップ5に食い込む強さですね。
一方で、早慶や上智クラスでも特に都市圏私大女子は、一般職等の非総合職での就職者数が多いのも事実です。そこで数が膨らんでいるの側面は否めません。
女子大や青学大、立教大、関西学院大などがランクインしてるのは、間違いなくその要因です。
総合商社の一般職であれば、下手な上場企業の総合職相当の給与がもらえ、転勤も殆どない分、早慶クラスでも、キャリア志向が弱めの特に女子学生に人気になるのは当然です。早慶出身の勝者一般職社員も多数います。
そのため採用一位の慶應大学などは、総合職だけでなく、一般職・非総合職採用も含むため、数字が上振れしています。
金融・保険では早慶やMARCH、関関同立が強い勢力
金融では早慶がトップ2をほぼ独占し、3位以下をMARCH(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)と関関同立(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)が分け合う形となり、都市圏有力私大の強さが際立ちました。
金融関係特に銀行では、採用ハードルがかなり下がったとはいえ、一定の人気のあるメガバンや大手証券、大手保険の採用数は気になるところですよね。金融・保険は採用数が多く、エリア職等の非総合職就職者も多数含む為、実態を掴むのは難しいです。
金融や保険会社は伝統的に非総合職就職を多数含むため、女子大や南山大、明治学院、東北学院大、西南学院大等の中堅私大が上位に来ていますが、総合職に限定すると殆ど採用されていません。また、MARCHや関関同立クラスからの就職者にも、非総合職就職者を多数含むため、総合職限定ではもう少し順位を下げます。こうした実情は中々わからないものですよね。
しかし、そうは言っても銀行や証券、保険業界では上位私大の存在感が大きいのは、このランキングから読み取れます。特にこうした会社の営業職等は、業務がハードなイメージがあり、ガッツのある学生の多い上位私大が就職上位に食い込んでいるのでしょう。
実際、ハードワークで有名な野村證券のような大手証券リテール営業等はハードな営業ノルマが有り、達成できない社員には人格が無いとまで言われてきた会社です。高給では有りますが、まあ体力や適性の無さそうな学生はチャレンジしないですよね。当然、地味な国公立大生よりは上位私大のほうがこうしたリテール営業職に適性、就職志向のある学生が多いことが類推されます。今は証券等でも、コース別採用も導入されており、入社段階から職種を限定出来ます。投資銀行部門コースなどが有ります。

自動車や電機では国公立大が上位に
自動車、電機では国公立大学が存在感があります。まあ理工系の学生は国公立が単純に数が多いので、就職上位に来るという側面があります。
トヨタ自動車では地元の名古屋大学が採用数でトップ。次いで京都大学、東京大学となっており、地元の理工系有力大の名古屋工業大学も上位にランクインしています。
日産自動車も九州大学、東北大学、東京工業大学など国立大が上位に並んでいます。日産も福岡に大きな工場が有るので、九州大が採用トップになっています。
東京が基盤のソニーは地元でもある早慶、東大が群を抜いています。関西が基盤のパナソニックは大阪大学、同志社大学、立命館大学など関西有力大からの採用が多いです。
いまや電機系の人気トップクラスの日立製作所は、旧帝大や東工大、早慶上智理工系からの採用が非常に多いのが特徴です。
ただしパナソニックやホンダなどは、機電系の学生であれば採用難易度は高くなく、あまり議論に値しません。


近年人気の高まる情報通信系はどうか?
情報通信でも早慶・上智・明治や旧帝大、東工大、筑波・横国などが強いです。ヤフーやディー・エヌ・エーは東京大学からの採用が最も多く特徴的です。
一方で情報系企業で採用難易度の最も高いNTTデータが除外され、ヤフーやサイバーエージェントなんかがセレクトされているあたりに、ダイヤモンド社のセンスの無さ、もしくは持ち上げたい大学があるのかと感じてしまいますね。
ランキングの情報通信系企業の中でも、ソフトバンクやヤフー、サイバーエージェントなんかは学生のキャラにもよりますが、採用難易度は高くなく、正直あまり議論に値しません。
運輸では、青山学院大学が全日本空輸(ANA)、日本航空(JAL)ともに採用数で2位に付けている。関西外国語大なども上位につけます。
ただしこれらの大学からは、ANAやJALと言ってもグランドスタッフのような採用難易度の低い非総合職採用者が多数を占めており、総合職に限定したらこうはなりません。
JR東海は、本社がある愛知の地元にある名城大学からの採用が最も多い。また、日大や芝浦工業大、信州大、愛知学院大等の中堅大も上位に。ただし、これもカラクリがあり、これらの中堅以下の大学からのJR東海就職者は、ほぼ理工系の現場職の専門職採用といった非総合職採用です。これらの中堅以下の私立大学や国公立大学からは、総合職採用はほぼ0で間違いありません。JR東海の総合職採用は日本屈指の難易度を誇りますから。


医薬品では国公立が強い、コンサルのアクセンチュアは?
医薬品は理系の採用が多いこともあり、武田薬品工業もアステラス製薬も上位は医薬系に強みを持つ国立大学が上位となっています。
最近の就職人気企業ランキングで上位にくるコンサルティング業界を見てみると、アクセンチュアでは、採用数上位4校が、慶應義塾大学、早稲田大学、東京大学、京都大学、その下に上智大や、明治大、横浜国大、大阪大などが続きます。
アクセンチュアは人気企業ですが、コンサルといってもほぼSIerでもあるので、SE系の採用難易度は低く、戦略コースの採用難易度は日本屈指と採用難易度に違いがある為、注意が必要です。




皆さんも就職したい会社の採用大学を見てみましょう。採用大学の傾向からも、会社の文化や志向が垣間見えてきます。ただし、本記事でも注意書きを多数したように、単純な採用人数ランキングからさらに深い視点で、ランキングを読み解く能力も求められます。
この辺りは情報収集でカバーして下さい。

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